お知らせ

アジア太平洋地域の 60 歳以上高齢者人口は約 5億5000万人にのぼり、世界における同年齢層の人口の約 6 割を占めています。世界の他の地域に比べ高齢化のスピードが速く、早い段階で適切な対策を講じなければ、医療費や社会保障費の増加が各国の財政に甚大な影響を与えることが懸念されています。

 

アジアの多くの国では、かつての日本のように複数の世代が一緒に暮らし、家族が年老いた親の世話をする社会規範が色濃く残っています。しかしその一方で、経済発展と産業構造の変化、都市部への人の移動や単身世帯の増加などにより、家族の中での高齢者ケアの担い手が減ってきているのも現状です。

 

ケアを家族だけのものとせず、公的サービスに加え、コミュニティの仕組みの整備や民間事業の取り組みを活用することで、どのような人も予防、医療や介護のサービスにアクセスできるようにすることが求められています。健康な高齢者を増やすことで高齢者の経済的な自立を促し、経済的にも社会的にも活力ある健康長寿社会を構築することは、今後のアジアの持続可能な成長にとり重要課題となっています。

 

こうした背景から日本政府は、急速に進むアジアの高齢化に対応する域内協力強化の施策として「アジア健康構想に向けた基本方針」を2016年7月に発表しました。高齢化先進国としての日本の経験を活かし、社会的・経済的に活力ある健康長寿社会をアジアで実現することを目的としています。日本国際交流センター(JCIE)では、これに呼応する形で、東アジアアセアン経済研究センター(ERIA)とのパートナー契約により、新たに「少子高齢化時代のアジアと地域協力」を開始しました。これまでグローバルヘルス分野の政策対話で築いてきた知見とネットワークを活かし、2017年~19年の3年間にわたり、アジアの高齢社会対策に関する国際政策対話、調査研究、メディア・アウトリーチ等を行う予定です。

 

8月15日には、最初のプロジェクトとして、ベトナムで国際会議を開催します(招待制)。ホーチミンで開催されるアジア太平洋経済協力(APEC)の関連会合の機会を捉え、ベトナム政府、日本政府、人口と開発に関するアジア議員フォーラム(AFPPD)、ヘルプ・エイジ・インターナショナル、ERIA、JETROとの共催で、アジアにおける高齢化—特に高齢者ケアの在り方、介護従事者の育成・国際移動—に関する地域協力を協議するマルチステークホルダー・フォーラム Investing in Healthy and Active Aging for Sustainable Growth: A Regional Approach to Promoting Innovative Long-Term Care (持続可能な成長のための健康長寿社会への投資ー高齢者ケアのための地域的アプローチ)を開催いたします。

 

 

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