概要
2000年の九州・沖縄G8サミットでは、開発途上国の保健問題が主要議題の一つとして取り上げられ、なかでも感染症への対応が急務であることがG8首脳の間で確認された。このことが、世界エイズ・結核・マラリア対策基金設立の端緒を開いたことは、国際的にもよく知られ高い評価を受けている。8年ぶりに日本でG8サミットが開かれ、また第4回アフリカ開発会議(TICAD W)が開催される2008年は、再び保健を政策課題にすえる絶好の機会であることから、当センターでは前年の2007年9月、「人間の安全保障」に根ざした国際保健分野における日本の貢献のあり方を検討することを目的として「国際保健の課題と日本の貢献」研究・対話プロジェクトを開始した。
本プロジェクトでは、その実施主体として、武見敬三元厚生労働副大臣を主査に、政府関係者、援助実施機関、学者、NGO等多様なセクターの代表で構成される研究会(通称:武見研究会)を組織し、第1フェーズでは、TICAD WおよびG8北海道洞爺湖サミットに向けて、国内外の専門家・実務者との政策対話および研究活動を行い、政策提言を行った。その成果もあり、7月に開催されたG8サミットでは、国際保健が主要議題の一つとして取り上げられ、G8保健専門家による提言書「国際保健に関する洞爺湖行動指針」(洞爺湖指針)が取りまとめられた。サミット終了後の8月より開始した第2フェーズでは、洞爺湖行動指針で強調された保健システム強化をテーマに、より具体的なグローバル・アクションの提言を目指し、国際タスクフォースおよび国際諮問委員会を発足させ、研究・対話活動を実施し、2009年1月16日に最終提言書が日本政府に提出された。本提言書は、日本政府からイタリア政府に手渡され、さらに国際的な議論を喚起するため、アジア、アフリカ、欧州、米国などでセミナーシリーズを開催した。
-
掲載された論文
PDF[112KB]
同プロジェクトは、2009年8月、「グローバル・ヘルスと人間の安全保障」プログラムとして再編・強化された。
研究会メンバー
2009年7月現在
| 主 査: | 武見 敬三 |
| (五十音順) | |
| 石井 澄江 | (財)ジョイセフ常任理事・事務局長 |
| 石井 正三 | 日本医師会常任理事 |
| 磯田文雄 | 文部科学省研究振興局長 |
| 上田 善久 | (独)国際協力機構理事 |
| 尾身 茂 | 自治医科大学地域医療センター教授、名誉世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局長 |
| 勝間 靖 | 早稲田大学国際学術院学術院長補佐・教授、グローバル・ヘルス研究所 所長 |
| 木寺 昌人 | 外務省国際協力局長 |
| 黒川 清 | 政策研究大学院大学教授、日本医療政策機構代表理事 |
| 笹川 陽平 | 日本財団会長 |
| 笹月 健彦 | 国立国際医療センター名誉総長 |
| 渋谷 健司 | 東京大学大学院国際保健計画学教授 |
| 神馬 征峰 | 東京大学大学院国際地域保健学教授 |
| 谷口 隆 | 厚生労働省技術総括審議官 |
| 中村 安秀 | 大阪大学大学院人間科学研究科教授 |
| 林 信光 | 財務省大臣官房審議官(国際局担当) |
| 村木 太郎 | 厚生労働省大臣官房総括審議官(国際担当) |
| 山本 正 | (財)日本国際交流センター理事長 |
関連資料および動き