過去10年間、あるいは民主党政権が誕生するまで、両国の指導者は日米関係はゆるぎないものと受け止めていた。この楽観的状況が日米対話と両国間の協力の質の低下を招き、日米関係の漂流を招いたと言われる。日米関係の再構築が求められているとともに、劇的な変化を遂げつつあるアジア太平洋地域や国際社会の喫緊の課題に対応するために確固たる日米関係を築く必要があるとの認識も高まっている。当センターではこのような問題意識のもと、設立40周年を記念する事業として、日米両国の政治家、政府、シンクタンク、メディア、企業、財団などから約70名の有識者の参加を得て「新・下田会議」を開催した。

1967年に開催された第1回下田会議(日米関係民間会議)は、両国間における戦後初めての民間政策対話で、両国の各界を代表する有識者の参加を得て開催された。以降1994年まで、日米関係の節目あるいは重要な政策課題が生じた時に継続的に開催されてきた一連の下田会議は、日本の国際舞台登場のシンボルであり、より対等で活発な日米パートナーシップ醸成の出発点となったと評価されてきた。現在、日米関係は分岐点にあるともいわれる。このような時にこそ、下田会議の原点の精神に立ち返り日米関係の再検討を行うため「新・下田会議」を開催することになったものである。

今回の会議には、米国よりジム・ウェッブ民主党上院議員、ダイアナ・デゲット民主党下院議員など計6名の連邦議会議員が来日して参加し、日本からも超党派の国会議員が参加した。討議概要等は後日掲載予定。

ジム・ウェッブ民主党上院議員による基調講演 共同議長のダイアナ・デゲット民主党下院議員、古川元久前内閣官房副長官によるリマークス

会議プログラム
開会セッション
主催者開会あいさつ:
山本 正、(財)日本国際交流センター理事長 (英文テキスト | 和文テキスト )
会議共同議長リマークス:
ダイアナ・デゲット、民主党下院議員(コロラド州選出);下院院内筆頭副幹事 (英文テキスト )
古川 元久、衆議院議員(民主党);前内閣官房副長官 (英文テキスト )
セッションI:「今日までの日米関係の再検討」

モデレーター:山本 正

問題提起:
田中 均、(財)日本国際交流センター シニア・フェロー;
 (株)日本総研国際戦略研究所理事長
セッションII:「変化を続けるアジアにおける日米関係」

モデレーター:西原 正、(財)平和・安全保障研究所理事長

昼食会
リマークス:
藤崎 一郎、駐米特命全権大使
基調講演:
ジム・ウェッブ、民主党上院議員 (バージニア州選出);上院外交委員会東アジア・太平洋小委員会委員長 (英文テキスト )
セッションIII:「地球的課題における日米協力の推進」

モデレーター:バーネット・バロン、アジア財団筆頭副理事長

セッションIV:「日米関係の課題:何を成すべきか?」
モデレーターおよび総括:
チャールス・モリソン、イースト・ウェスト・センター理事長
リマークス:
古川 元久、衆議院議員(民主党);前内閣官房副長官
ダイアナ・デゲット、民主党下院議員(コロラド州選出);下院院内筆頭副幹事
山本 正、(財)日本国際交流センター理事長
新下田会議参加者の為の外務大臣主催夕食会(飯倉公館)
スピーチ:前原 誠司、外務大臣

前原誠司外務大臣によるスピーチ
バックグラウンド・ペーパー
  • 「日米関係―過去・現在・未来」(英文 | 和文 )
    (財)日本国際交流センター シニア・フェロー、(株)日本総研国際戦略研究所理事長、元外務審議官 田中 均
  • 「日米関係の将来」(英文 | 和文 )
    コロンビア大学政治学教授 ジェラルド・カーティス
参加者

[米国側参加者]

バーネット・バロン
(Barnett Baron)
アジア財団筆頭副理事長
デービッド・ボーエン
(David Bowen)
ビル&メリンダ・ゲイツ財団国際保健政策およびアドボカシー担当副ディレクター
ダレン・バックリー
(Darren Buckley)
シティグループ・ジャパン・ホールディングス株式会社代表取締役社長兼CEO;シティバンク銀行株式会社代表取締役社長兼CEO;シティグループ証券株式会社取締役
ケント・カルダー
(Kent Calder)
ジョンズ・ホプキンス大学東アジア研究ライシャワーセンター・ディレクター
スティーブ・デービス
(Steve Davis)
精神科医
スーザン・デービス
(Susan Davis)
民主党下院議員 (カリフォルニア州選出)、軍属関係小委員会筆頭理事
ダイアナ・デゲット
(Diana DeGette)
民主党下院議員(コロラド州選出)、下院院内筆頭副幹事
マーティン・ファクラー
(Martin Fackler)
ニューヨークタイムズ東京支局長
ロバート・フェルドマン
(Robert Feldman)
モルガン・スタンレー証券株式会社マネージング・ディレクター
ジェイムス・フォスター
(James Foster)
マイクロソフト株式会社業務執行役員政策企画本部長
グレン・S・フクシマ
(GlenS. Fukushima)
エアバス・ジャパン株式会社代表取締役会長
ジェームス・ギャノン
(James Gannon)
米国法人日本国際交流センター事務局長
メイジー・ヒロノ
(Mazie Hirono)
民主党下院議員(ハワイ州選出)
ダニエル・クライマン
(Daniel M. Kliman)
新米国安全保障センター客員研究員
チャールズ・レイク
(Charles D. Lake II)
米日経済協議会副会長、アメリカンファミリー生命保険会社日本における代表者・会長
フィリップ・リプシー
(Phillip Lipscy)
スタンフォード大学助教授
ニタ・ローウィー
(Nita Lowey)
民主党下院議員(ニューヨーク州選出)
スティーブン・ローウィー
(Stephen Lowey)
ローウィー・ダネンバーグ・コーエン&ハート法律事務所会長
マルタ・マクレラン・ロス
(Marta McLellan Ross)
ジム・ウェッブ民主党上院議員外交政策担当立法補佐官
チャールス・モリソン
(Charles Morrison)
イースト・ウェスト・センター理事長
レイトン・オオシマ
(Leighton Oshima)
ウォン・オオシマ法律事務所パートナー
サーディア・ペッカネン
(Saadia M. Pekkanen)
ワシントン大学教授
トム・ピートライ
(Tom Petri)
共和党下院議員(ウィスコンシン州選出)
ティエリー・ポルテ
(Thierry Porte)
JCフラワーズ社営業担当共同経営者、日米文化教育会議(CULCON)米国側議長
エイミー・シーライト
(Amy Searight)
米国国際開発庁アジア地域事務所上級顧問
ジェイコブ・スレシンジャー  
(Jacob Schlesinger)
ウォール・ストリート・ジャーナル、ダウ・ジョーンズ経済通信日本総局長
ホン・リー・ウェッブ
(Hong Le Webb)
 
ジム・ウェッブ
(Jim Webb)
民主党上院議員 (バージニア州選出)、上院外交委員会東アジア・太平洋小委員会委員長
ジェームス・P・ズムワルト
(James P. Zumwalt)
米国大使館首席公使

[日本側参加者]

浅尾 慶一郎衆議院議員(みんなの党)
麻生 泰麻生ラファージュセメント株式会社代表取締役社長
千野 境子産経新聞社特別記者
藤崎 一郎アメリカ合衆国駐箚特命全権大使
藤澤 秀敏日本放送協会(NHK)解説委員長
古川 元久衆議院議員(民主党)、前内閣官房副長官
原田 晋米国食肉輸出連合会シニア・ディレクター
長谷川 元株式会社コスモ・ピーアール取締役会長 兼 エグゼキュティブ・ディレクター
林  芳正参議院議員(自民党)、参議院自民党議員副会長、元防衛大臣
本田 桂子マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン ディレクター
細谷 雄一慶應義塾大学法学部准教授
伊奈 久喜日本経済新聞社特別編集委員
加藤 紘一衆議院議員(自民党)、元内閣官房長官
勝又 英子(財)日本国際交流センター常務理事・事務局長
木村 巌トヨタ自動車株式会社海外渉外部担当部長
岸本 周平衆議院議員(民主党)
金原 主幸(社)日本経済団体連合会国際経済本部本部長
小林 陽太郎富士ゼロックス株式会社元取締役会長
小泉 進次郎衆議院議員(自民党)
小松 諄悦(公益財団法人)渋沢栄一記念財団常務理事
河野 太郎衆議院議員(自民党)
小坂 憲次参議院議員(自民党)、参議院自民党幹事長、元文部科学大臣
久保 文明東京大学法学部教授
槙原 稔三菱商事株式会社特別顧問、日米文化教育交流会議 (CULCON)委員長
森  聡法政大学法学部教授
長浜 博行参議院議員(民主党)、前厚生労働副大臣
長島 昭久衆議院議員(民主党)、元防衛大臣政務官
永田 理トヨタ自動車株式会社常務役員
中山 俊宏青山学院大学教授
新浪 剛史株式会社ローソン代表取締役社長CEO
西原 正(財)平和・安全保障研究所理事長
大庭 三枝東京理科大学工学部准教授、内閣府原子力委員会委員
佐橋 亮(財)日本国際交流センター リサーチ・フェロー、神奈川大学法学部准教授
渋澤 健シブサワ・アンド・カンパニー株式会社代表取締役
渋沢 雅英(公益財団法人)渋沢栄一記念財団理事長、(財)MRAハウス代表理事
田中 明彦東京大学理事・副学長
田中 均(財)日本国際交流センター シニア・フェロー、(株)日本総研国際戦略研究所理事長
田中 直毅国際公共政策研究センター理事長
樽床 伸二衆議院議員(民主党)
東海 由紀子シティバンク銀行株式会社 チーフ・ダイバーシティ・オフィサー
辻元 清美衆議院議員、元国土交通副大臣
梅本 和義外務省北米局長
渡邊 幸治(財)日本国際交流センター シニア・フェロー
薬師寺 泰蔵(財)世界平和研究所研究顧問
山本 正(財)日本国際交流センター理事長
山岡 邦彦読売新聞東京本社論説副委員長
吉村 幸雄シティグループ・ジャパン・ホールディングス株式会社 ガバメント・アフェアーズ担当執行役員
下田会議について
「下田会議」は、1960年代から90年代にかけて開催された日米両国の民間政策対話。第1回下田会議は、戦後日米関係の新たな出発を目指した両国のオピニオンリーダーの発意により、1967年に日本国際交流センターの前身である国際親善日本委員会とアメリカン・アセンブリーの共催で静岡県下田市にて開催された。下田会議のために来日した民主党上院院内総務のマイク・マンスフィールド上院議員が沖縄返還に言及したり、若手政治家として売り出し中の中曽根康弘氏などが新聞紙面のトップを飾るなど、戦後初のハイレベル政策対話として注目を集めた。下田会議はその後も日米関係の節目や重要な政策課題が起きた時に継続的に開催され、日米協力や両国間の対話を推進し、次代の指導者を育成するなど、日米関係の基盤を作るうえで大きな役割を果たしてきた。
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