助成対象事業: エイズ予防教育・啓発、ソ―シャル・ジャスティス、青少年のエンパワメントの3分野に関して、民間の非営利団体が日本国内で行う活動
公募期間: 2001年9月〜11月16日
応募総数: 129件
助成決定数: 21件
助成金総額: 2000万円(約17万ドル)

2002年度助成決定事業一覧
分野ごとの申請件数と主なイシュー
過去5年間の申請件数と助成額の推移 (1998〜2002年)

<選考を振り返って>

本プログラム開始以来5回目を迎えた2002年事業の公募は、2001年9月から11月16日 までの期間に129件の申請が寄せられた。これまで同様、エイズ予防教育・啓発、 ソーシャル・ジャスティス、青少年のエンパワメントの3つを助成分野としたが、本 年は特に、各分野の中にさらに優先課題を設け、助成のフォーカスをより鮮明に打ち 出した。多くの申請が、それに応えて下さる形で寄せられたことに感謝したい。

選考過程
129件の申請の中から、まず事務局審査にて63件を選び、審査委員による書類審査で 約30件まで絞り込んだうえで、審査会議における討議にて最終候補を選考、さらにこ れらをすべて英文化した上で、事務局とリーバイ・ストラウス財団との協議により決 定というプロセスをたどった。審査にあたっては、公表している審査基準のほか、本年度の優先課題に合 致しているかが大きな論点となった。今回惜しくも選考に漏れたものの中にも優れた事業や団体が多かった。 これからも着実な活動を続けられ、来年以降に再度申請を検討していただくよう期待したい。

今年の特徴
前述の通り、本年は公募にあたって優先課題(あるいは優先度の低くなる事業)を明 記しフォーカスを絞り込んだためか、申請数自体は前年と比べて微増にとどまった。 しかし、寄せられた申請の内容は助成フォーカスにより近い意欲的なものが多かっ た。以下に分野別の特徴を挙げる。

<HIVエイズ予防教育・啓発>
性行動の多様化に伴い、日本でも若年層のHIV感染が高まっていることから、今年度 の優先課題を「若い世代を対象とした効果的なエイズ予防教育・啓発事業」と設定し た。そのためか、青少年を対象とした事業の申請が半数を占めた(19件中8件)が、 実際に若年層への働きかけを団体本来の目的としている組織はごくわずかであった。 当基金による助成が契機となって若年層への予防事業を本格的に展開する組織が増え てくることを期待したい。
一方、申請書から判断する限り、HIVエイズ分野は他の2分野と比べると、NPO、研究 者、実務家、感染者当事者、行政機関などの間の協働関係が進んでおり、専門性の高 い効果的なプログラムが多かった。2002年は、翌年のアジア太平洋エイズ会議(於神 戸)の開催に向けて、主催国である日本のエイズNGOコミュニティとして貢献を期待 される年でもあり、その一助となるべくエイズ分野への助成配分率を従来より高くし た。

<ソーシャル・ジャスティス>
この分野は、社会的に不公正な立場におかれた人々の基本的人権を擁護する活動を対 象とするが、特に本年は、こうした立場の人々に対する「直接的な支援にとどまら ず、問題がおこる根源の解消に務める活動」を優先課題として設定した。助成が決定 した事業の大半がこれに該当するものである。また、今年度の申請には、「当事者」 が全面に出てきている事業が多く見られたことが特徴であった。社会的弱者に対し、 かつて同じ立場だった人が自分の体験に基づいてサポートしたり、社会的弱者自身が 自立のための活動を起こすものであったり、その環境を整備するものなどである。支 援者と被支援者の境界線を感じさせない事業が多く見られた。個別のイシューとして は、昨年同様、在日外国人・移民・難民問題に関するものが最も多かった(57件中19 件)。グローバル化に伴う社会課題であるが、行政機関が有効に対応しきれないため NPOの存在価値の大きい領域であろう。この分野でも、外国人当事者のグループが以 前より目立ってきている。

<青少年のエンパワメント>
本年度は、優先課題として「社会的な問題の解決に青少年が自ら取り組む活動」を設 定したため、青少年を担い手とする事業が増加した。個別のイシューとしては昨年同 様、不登校に関する事業が最も多かった(53件中15件)が、不登校に対する取り組み は年々多様化が進み、いわゆる「居場所」の提供から、学習指導や訪問支援、医療関 係者や教育機関との連携による専門的な事業まで様々な形態が見られた。学校教育と の関連においては、2002年4月からの総合学習の導入を視野にいれた事業での申請が 多かったのが今年の特徴であった。
組織基盤強化助成
本年度初の試みとして組織基盤強化助成という枠を設けた。この助成は、団体の組織 基盤そのものを拡充し、事業を実施する能力を向上させるための戦略的組織強化のた めの事業で、3カ年を上限として継続助成するものである。事前相談のうえ申請して いただく形をとったところ、数多くの相談と問い合わせを受け、最終的に9件の申請 書を受理した。これらについては、戦略的かつ大きな視野にたった意欲的な事業計画 が多かったが、その一方、当基金が本来目的とする助成対象分野に直接的には該当し ない、あるいは、具体的な実現性が必ずしも明確でないものが多かった。その結果、 長時間の議論の末、残念ながら今回は該当する事業はなしと決定された。特定のプロ ジェクトにとどまらない組織基盤の強化のための助成は、当基金の最大の関心事のひとつであり、 従来のプロジェクト助成の中でも費目を過度に制限せず人件費にも使っていただける よう設定してきたが、事務局としては今年の結果を真摯に受け止め、来年度はこの組 織基盤強化助成で期待するものをさらに明確にし、よりよいプロポーザルを出してい ただけるよう引き続き検討したい。
 
2002年度助成事業(2001年公募)一覧
(下線部をクリックすると詳細をご覧いただけます)

エイズ予防教育・啓発:計7団体 6,300,000円
番号団体名法人格所在地助成事業名助成額(単位:千円)
02-01* Kラウンジ
東京都 HIV陽性者患者会Kラウンジによるアウトリーチプロジェクト「ヌック」 1,000
02-02* Urban Health Projects
大阪府 大阪市の「アメリカ村」に集まる若者を対象としたHIV予防介入プログラム 700
02-03* 川口子どもネットワーク
埼玉県 「エイズ・チャイルド・サミット」の開催 370
02-04* シェア=国際保健協力市民の会 特定非営利活動法人 東京都 海外での活動経験を生かしたエイズ教育の実施 1,000
02-05 チャーム 特定非営利活動法人 大阪府 外国籍住民のための地域医療プロジェクト 1,800
02-06 MASH東京
東京都 新宿2丁目を中心とする首都圏全域の「若年層のMSM 」を対象としたHIV/STD感染予防啓発・介入に関する事業 930
02-07 HIV/AIDS看護研究会
神奈川県 HIV感染者のセルフケア・ガイドブック作成 500

*今年度の優先課題である若い世代を対象とした予防教育、啓発事業



ソーシャル・ジャスティス(社会公正):計9団体 9,150,000円
番号団体名法人格所在地助成事業名助成額(単位:千円)
02-08 アジア太平洋地域アディクション研究所 特定非営利活動法人 東京都 薬物犯罪者の社会復帰支援事業 1,000
02-09 「主張するTシャツ」を集める会
東京都 ドメスティック・バイオレンスの予防・根絶のための地域教育活動 1,000
02-10 女性の安全と健康のための支援教育センター 特定非営利活動法人 東京都 性暴力被害支援専門看護婦養成講座 1,000
02-11 CAPセンター・JAPAN 特定非営利活動法人 兵庫県 児童養護施設における人権教育プログラムの実践とガイドライン作成 1,000
02-12 移住労働者と連帯する全国ネットワーク
東京都 移住労働者・移住外国人のエンパワーメントのための英文情報誌『Migrant Network News』の編集体制強化と内容の拡充 600
02-13 Filipino Migrants' Center
愛知県 在日フィリピン人コミュニティのエンパワーメントのための基盤整備事業 1,000
02-14 難民支援協会 特定非営利活動法人 東京都 日本国内における緊急事態に直面した難民への法的・社会的支援 2,000
02-15 フードバンク
東京都 フードバンク就農プロジェクト 1,000
02-16 監獄人権センター
神奈川県 刑事被拘禁者相談事業 550


青少年のエンパワーメント:計5団体 4,550,000円
番号団体名法人格所在地助成事業名助成額(単位:千円)
02-17 ボラナビ倶楽部 特定非営利活動法人 北海道 高校生による高齢者・障害者NPOボランティア体験 850
02-18 きょうと学生ボランティアセンター 特定非営利活動法人 京都府 学生ボランティアの活動支援のためのコーディネーター育成プログラムの開発 650
02-19 アフリカ・グローバル・リンク・プロジェクト日本委員会
神奈川県 学校ネットワーク事業(課題研究を通しての国際交流) 1,000
02-20 福岡東部子ども劇場
福岡県 青年と子どもでつくる学ぶの居場所「子ども塾おひさま」 650
02-21 発達共助連 特定非営利活動法人 東京都 ディベロップメンタルサポーター(DS)養成・技術向上拡充事業 1,400



助成事業詳細一覧

(事業名は申請時のもの、事業概要の文責は当基金事務局)

【エイズ予防教育・啓発】
 
■ Kラウンジ(東京都)
 
助成金額:100万円
事業名:HIV陽性患者会「Kラウンジ」によるアウトリーチプロジェクト「ヌック」

<事業概要>
「Kラウンジ」は都立駒込病院感染症科内にあるHIV感染者へのピアカウンセリングを目的とした患者会である。本プロジェクトでは、これまでの病院内での患者会活動から一歩踏み出して、病院の外で非感染者を対象に自らがエイズ予防教育、社会的偏見の払拭を目的とした対話を重ねる交流会を実施する。昨年から長野県軽井沢にあるポジティブカフェ「ノーチェ」で開催を重ねており、参加者の養護教諭等を通じて県内の中学生とのニューズレターによる意見交換が始まるなどの結果を生んでいる。感染者自らが提案し実行するアウトリーチ事業としての定着を目指す。
 
■ Urban Health Projects(大阪府)
 
助成金額:70万円
事業名:大阪市の「アメリカ村」に集まる若者を対象としたHIV予防介入プログラム

<事業概要>
近年、日本においても若年層のHIV感染が増加する傾向があり、若い世代を対象とした効果的な予防プログラムが必要である。本事業では、10代、20代の若者自らがHIVの感染リスク状況下におかれていることを認識し、それを変容していこうとするプロセスにおいて若者自らがエンパワーされ、最終的にはHIV感染リスクの削減につながる行動変容に結びついていくことを目的とする。大阪で若者が多数集まるアメリカ村において、ニーズ調査に基づいて若者のHIV感染リスク行動の要因を探求し、若者の視点を主体に、行動変容のための支援やソーシャル・アクションを積極的にとりいれた予防介入プログラムを作成し、アメリカ村の若者に適した方法でプログラムを実施しその評価を行う。特定層に焦点を絞ることで最も効果的な予防介入プログラムが開発できる先駆例となることが期待できる。
 
■ 川口こどもネットワーク(埼玉県)
 
助成金額:37万円
事業名:「エイズ・チャイルド・サミット」の開催

<事業概要>
性行動の多様化に伴い、日本でも若年層のHIV感染が増加する危険性が高まっており、若い世代を対象とした啓発の重要性は増している。本団体は、青少年が主体となってエイズ問題に取り組んでいる日本では数少ないグループ。12月のエイズ・デーに開催する「エイズ・チャイルド・サミット」では、中高生、大学生が関わる関東地域のエイズ・ボランティア団体を一同に集め、パネルディスカッション、参加団体によるブース展示などを通して、若者たちが自らの問題としてエイズについて考え、参加団体のネットワーク構築する機会とする。
 
■ 特定非営利活動法人 シェア=国際保健協力市民の会(東京都)
URL: http://www.ne.jp/asahi/share/health/
 
助成金額:100万円
事業名:海外での活動経験を生かしたエイズ教育

<事業概要>
性行動の多様化に伴い、日本でも若年層のHIV感染が急増する危険性が高まっており、若い世代を対象とした啓発プログラムの重要性は増加している。本プロジェクトは、タイや東ティモールなどの途上国で保健・医療を中心とした国際協力活動を行うシェアが、タイで実績を積み重ねてきた参加型ワークショップを日本の学校で応用した事業。日本の中学・高校に出向き、保健の授業の一環として複数回のシリーズでワークショップを開き、学生がエイズについて学ぶ機会を提供する。「参加型」という新しい手法を通して、日本の若者や一般の人々に海外におけるエイズの状況を知らせると共に、エイズを身近な問題として捉えてもらうことを目的とする。また、本事業を通じて、シェアにおけるエイズ分野での専門性の強化も目指す。
 
■ チャーム(大阪府)
 
助成金額:180万円
事業名:外国籍住民のための地域医療プロジェクト

<事業概要>
日本におけるHIVエイズ感染の報告件数のうち、外国籍の感染者・患者の割合は男女ともに高く、人口比を遙かに凌いでいる。言語の壁や情報の欠如、健康保険の資格要件の欠如による治療の遅れなど、様々な問題が生じているにもかかわらず効果的な予防・ケアがなされていない。本プロジェクトは、滞日外国人にHIV/AIDSを中心とした性感染症や健康維持に関する適切な情報を多言語で提供し、また、医療専門機関への通訳派遣、HIV抗体検査前後のカウンセリングなど、検査や治療を受ける環境を地域で整備していくことを目的とする。プロジェクトには、滞日外国人当事者、ソーシャルワーカーやカウンセラーなどのプラクティショナー、医師、看護婦、研究者、市民、学生実習生が協働して参加している。行政機関や保健所等との連携を通して地域医療の社会網を強化することを目指す。
 
■ MASH東京(東京都)
URL: http://www.mashweb.com/
 
助成金額:93万円
事業名:新宿2丁目を中心とする首都圏全域の「若年層のMSM*」を対象としてHIV/STD感染予防啓発・介入に関する事業

<事業概要>
日本におけるMSMのHIV感染は欧米とは対象的に増加傾向にある。特に若年層のMSMにおいては感染に対する認識が低いことが明らかになっている。本プロジェクトは、ゲイ・コミュニティでのフォーカス・グループ・インタビューなどを基に、MSMのニーズに即したHIV/STD予防啓発のためのポスターやパンフレットを開発し、よりアクセスし易い環境で提供する。また「HIV/STD感染予防相談」や「STD/HIV勉強会」など多角的な方法による予防介入も行い、複合的な手法で若年層のMSMのHIV/STD感染リスクの低減を目指す。特定層に焦点を絞ることで最も効果的な予防介入プログラムが開発できる先駆例となることが期待できる。

*MSM (Men who have sex with men): 男性と性行為を持つ男性
 
■ HIV/ADIS看護研究会(神奈川県)
URL: http://www.janac.org
 
助成金額:50万円
事業名:HIV感染者のセルフケア・ガイドブック作成

<事業概要>
新薬の開発により、HIVエイズの治療は投薬を続けながら長期療養をする傾向が強まってきている。本事業では、長期療養による治療を必要とするHIV感染者に対して、自己管理や生活に必要な情報を提供するガイドブックを作成し、療養を支援する。ガイドブックはHIV診療の中核となっている病院、または非営利組織を通じて配布するとともに、診療に関わる看護婦や相談窓口で活用し、より多くの感染者に情報を提供し、より良い療養がなされることを目指す。



[ソーシャルジャスティス(社会公正)]
 
■ 特定非営利活動法人 アジア太平洋地域アディクション研究所(東京都)
URL: http://www.ne.jp/asahi/npo/apari/
 
助成金額:100万円
事業名:薬物犯罪者の社会復帰支援事業

<事業概要>
わが国では薬物犯罪者の再犯率が50%にのぼっているという現実を踏まえ、本事業では、薬物乱用者に対する再発予防教育を行い社会復帰を促すための諸事業を展開する。「薬物犯罪者の社会復帰支援」委員会を設置し中長期的な支援体制を検討するほか、アメリカの薬物犯罪専門の裁判所である“ドラッグコート”の調査研究を通して、薬物犯罪者の社会復帰を促す支援プログラムを作成する。同時に公開講座や冊子を通して、薬物犯罪者の社会復帰を支援する必要性を広く社会に訴える。
 
■ 「主張するTシャツ」を集める会(東京都)
URL: http://www.ne.jp/asahi/clothesline-japan/tshirt/
 
助成金額:100万円
事業名:ドメスティック・バイオレンスの予防・根絶のための地域教育活動

<事業概要>
ドメスティック・バイオレンス(DV)の根絶・防止活動を、地域に根ざした活動として展開することによって、DV問題の啓発および被害者女性への自立支援が一層効果的になることを実証する事業。DV問題への取り組みの新たな手法となり、他地域にも波及効果を与えるモデル事業となることを目指す。本団体が本拠地とする埼玉県内に焦点をしぼり、行政とも連携しつつ効果的な取り組みを実施する。(2年目助成)
 
■ 特定非営利活動法人 女性の安全と健康のための支援教育センター(東京都)
URL: http://www.jca.apc.org/~shien_w/
 
助成金額:100万円
事業名:性暴力被害支援専門看護婦養成講座

<事業概要>
カナダで実績のある、ドメスティック・バイオレンス(DV)やレイプなど性暴力被害にあった女性を支援する看護職の養成講座の開催。DV問題への社会的認知が高まる中で、支援を期待されている医療関係者の教育や診療体制の整備が遅れているという認識のもと、法的知識や専門技術を身につけることのできる本講座の普及を目指す。
 
■ 特定非営利活動法人 CAPセンター・JAPAN(兵庫県)
URL: http://www.rock.sannet.ne.jp/cap-j/
 
助成金額:100万円
事業名:児童養護施設における人権教育プログラムの実践とガイドライン作成

<事業概要>
養護施設で暮らす子ども達の多くは、親や養育者から当然与えられるべき援助やケアが欠損しており、深刻な心の傷を抱えているため、専門的なケアが必要とされている。本事業では、CAPセンター・JAPANがこれまで実施してきた「こどもへの暴力防止/人権教育プログラム」(CAPプログラム)を基に、児童養護施設に特化した人権教育プログラムを開発する。全国数個所の養護施設の子供たちと職員向けに行った実践を基にプログラムを検討し、最終的には、全国の児童養護施設に提供できる汎用的なモデル・カリキュラムと実施ガイドを作成する。
 
■ 移住労働者と連帯する全国ネットワーク(東京都)
URL: http://www.jca.apc.org/migrant-net/
 
助成金額:60万円
事業名:移住労働者・移住外国人のエンパワーメントのための英文情報誌『Migrant Network News』の編集体制強化と内容の拡充

<事業概要>
『Migrant Network News』は、日本の移住労働者問題の最新動向を英文で伝える情報誌。英文で情報を提供することによって、移住労働者当事者に直接情報を提供しエンパワーすると同時に、日本のNGOと海外の移民関連NGOや国際機関との連携を促進する効果も期待できる。編集スタッフとして外国人当事者の参加を求めることで編集体制の強化を図り、その視点を活かした記事の作成と内容の充実を図る。 (3年目助成)
 
■ Filipino Migrant's Center(愛知県)
 
助成金額:100万円万円
事業名:在日フィリピン人コミュニティ・エンパワーメントのための基盤整備事業

<事業概要>
名古屋市周辺には、日本人配偶者のフィリピン人女性、労働者として来日しているフィリピン人男性など、多くのフィリピン人が住みコミュニティを形成しているが、その多くが、保健医療、教育、労働、人権など様々な面で問題に直面している。本事業では、名古屋の在日フィリピン人コミュニティの人材育成と財政基盤強化を目的として、コミュニティのリーダーを育成するリーダーシップ・トレーニングと、在日フィリピン人が抱える様々な社会問題の解決にあたるケースワーカーの育成トレーニングを行う。またコミュニティの社交場としての機能をあわせもつインターネット・カフェとパソコン教室を運営し、収入源となるよう事業化させることを目指す。
 
■ 特定非営利活動法人 難民支援協会(東京都)
URL: http://www.refugee.or.jp
 
助成金額:200万円
事業名:日本国内における緊急事態に直面した難民への法的・社会的支援

<事業概要>
日本政府に対する難民申請件数は増加の一途をたどっているが、申請に関わる手続きは煩雑であり、また認定をされた条約難民への生活支援体勢は決して整っているとは言えない。難民支援協会では、日本での難民申請者や難民に対し、申請手続きのサポート、訴訟の際の法的支援、衣食住や就職、医療などに関する社会的支援を行い、難民の各々の事情に配慮し迅速・効果的な支援を行ってきた。本事業では、申請者・認定数の増加、関係省庁や国際機関からの協力要請に機動的に応えるために、高度な専門的知識・技術を備えた人材と専用相談室を確保することにより、難民(申請者)に対する支援の強化・拡充を目指す。また、支援事業を通じて得られた実績やネットワークを駆使して、国内難民問題における政策提言力も強化する。
 
■ フードバンク(東京都)
URL: http://www.jca.apc.org/~myuasa/FBindex.htm
 
助成金額:100万円
事業名:フードバンク就農プロジェクト

<事業概要>
フードバンクでは従来から中核事業として、米などの寄贈食材を東京近県の野宿者支援団体等に配送する活動を行ってきた。本事業では、さらにこれを発展させて、農業を通した路上生活者の自立支援を本格化させる。路上生活者への農業研修、実際の就農支援、事後サポートという3つのステップを踏むことで、長期的に自立した生活を営むことが可能となるようにサポートするという先駆的な試み。最終的には、自立した後に農業で得られた収穫物は、フードバンクを通して路上生活者の手元に届くようにすることで、元当事者による当事者への支援を可能とする。全国に3万人以上存在すると言われる路上生活者の経済的・社会的自立のモデルケースとなることが期待できる。
 
■ 監獄人権センター(神奈川県)
URL: http://www.jca.apc.org/cpr/
 
助成金額:55万円
事業名:刑事被拘禁者相談事業

<事業概要>
現在日本で収容されている約6万人の刑事被拘禁者は、1908年制定の監獄法に基づいて厳しい処遇を強いられている。刑事拘禁施設内での被拘禁者に対する人権状況を改善することは、被拘禁者自身が自らの犯罪に真摯に向き合い、被害者に償うことを可能にし、犯罪者のスムーズな社会復帰と再犯予防につながる。本事業では、法律の実務家が中心となり、被拘禁者からの手紙による相談に回答し過度に厳しい処遇による人権侵害が発見された場合には、専門的な見地から、適切なアドバイスも行う。

[青少年のエンパワメント]

 
■ 特定非営利活動法人 ボラナビ倶楽部(北海道)
URL: http://www.npohokkaido.jp/volunavi
 
助成金額:85万円
事業名:高校生による高齢者・障害者NPOボランティア体験

<事業概要>
少子高齢化が進行するなか、社会全体でその対応策を探る必要に迫られているが、次世代の中核となる現在の青少年層は、その多くが核家族で生活しているため、高齢者と関わる機会が限られている。本事業は、道内の高校生が、高齢者・障害者問題に関わる地域のNPOでボランティア体験を行うプログラム。本団体が受け入れ先NPOと高校生の間のコーディネートを行う。ボランティア体験を通じて、高校生が地域の現実を知って見聞広め、ボランティア活動に自主的、継続的な関わりをもつよう発展させることを目指す。
 
■ 特定非営利活動法人 きょうと学生ボランティアセンター(京都府)
URL: http://www.npo-net.or.jp/kgvc
 
助成金額:65万円
事業名:学生ボランティアの活動支援のためのコーディネーター育成プログラムの開発

<事業概要>
阪神淡路大震災を契機に、社会参加や自己実現につながる学生のボランティア活動への関心はかつてないほど高まりを見せている。近年、こうした学生たちの活動を支援する組織として全国各地で学生主体のボランティア・センターが設立されつつあるが、いずれも財政面や運営面で問題を抱え、特に活動希望者の学生と地域のボランティアニーズをマッチングさせるコーディネート業務のノウハウの取得が共通の課題となっている。本事業では、全国の学生主体のボランティア・センターと連携し、学生へのボランティア・コーディネート業務の実態調査を行い、マニュアルの作成とコーディネーター育成プログラムを開発する。プログラムの成果は全国の学生ボランティア・センター、民間のボランティア活動推進機関に共有され、ボランティアによる学生の社会参加拡大に寄与することを目指す。
 
■ アフリカ・グローバル・リンク・プロジェクト日本委員会(神奈川県)
 
助成金額:100万円
事業名:アフリカ・日本の高校生による課題研究を通しての学校ネットワ―ク事業

<事業概要>
アフリカを理解する若い世代の育成を目的とした事業。ケニア、ガ―ナ、日本の実業教育を重視する高校がAGLPクラブ(AGLP:アフリカ・グロ―バル・リンク・プロジェクト)を組織し、ネットワ―クを結んで、商業・工業・農業などの分野からアフリカの農村部の生活改善に関わりのあるテ―マで「課題学習」を実施する。毎年夏には、AGLPクラブの各国代表生徒が相互訪問する「国際交流プログラム」を開催し、お互いの研究発表、課題に関係する施設の訪問、開催地域の文化等を紹介する。第8回を迎える本年は、2002年8月に日本で開催される国際交流プログラムに向けて各校で研究が進められる。本事業を通じて、地理的にも文化的にも遠いとされる日本とアフリカ諸国に市民レベルでの理解と協力の和を広げていくことを目指す。(3年目助成)
 
■ 福岡東部子ども劇場(福岡県)
URL: http://www.fukuoka.cool.ne.jp/tobuchan
 
助成金額:65万円
事業名:青年と子どもでつくる学びの居場所「こども塾おひさま」

<事業概要>
不登校の子どもなどを含むすべての子どもが、学ぶ喜びを体得できる居場所づくりを目的とした事業。青年層がリーダーとなり、子どもの主体性を引き出しながら、基礎的な学力を身につけるための指導・サポートを行うことにより、青少年自身の社会参画にもつなげる。将来的には、本こども劇場内にとどまらず福岡市東区全域に広めることを目指す。
 
■ 特定非営利活動法人 発達共助連(東京都)
URL: http://www.asbl.co.jp/hk/
 
助成金額:140万円
事業名:ディベロップメンタル・サポ―タ―(DS)養成・技術向上事業

<事業概要>
不登校、LD、自閉症など「心身の不適応」の状況下にある子どもの側に立って、遊びや相談の相手になったり、カウンセリングや学習支援を行う“ディベロップメンタル・サポ―タ―”(DS)の育成とそのスキル向上を目的とした事業。DSは親や医師、カウンセラ―と子ども達の間の繋ぎ役であり、子ども達と年齢の近い大学生、大学院生が主な担い手となっている。本事業では、こうしたDSを新たに養成したり、経験者が技術を向上させるための研修を行うことにより、DSの質的向上と人数の拡充を目指す。また、専門家によるDSへの指導、フォローも行う。(3年目助成)