お知らせ
このたび、「2023年G7グローバルヘルス・タスクフォース」 (英文ページ)(主査:城山英明 東京大学公共政策大学院、大学院法学政治学科研究科、未来ビジョン研究センター 教授)の提言の要旨が、世界的に著名な医学誌『ランセット』のCommentとして掲載されました。
2023年、日本が議長国となるG7では、平和を祈念する都市である長崎で保健大臣会合が、広島で首脳会議がそれぞれ開催されます。日本国際交流センター(JCIE)では、G7が掲げるべきグローバルヘルスに関わるアジェンダや推進すべき具体策について日本政府に提言することを目的に、2022年7月、「グローバルヘルスと人間の安全保障」運営委員会(委員長:武見敬三 参議院議員、幹事:大河原昭夫 JCIE理事長(当時))のもとに、国内の研究者や実務家から構成される本タスクフォースを設置し、議論を重ねてきました。
提言要旨では、G7のリーダーが緊急に取り組むべきグローバルヘルス課題として、以下2つを特定しています。
- 公衆衛生上の緊急事態や健康に対する多様な脅威に柔軟に対応できるよう、保健システムの強靭性を高めること
- 地政学的な緊張と変化の中で、グローバルヘルス・アーキテクチャー(GHA)を変革し強化することによって、連帯を高めること
それらの課題に対応するため、G7に対して、以下3つの行動を提言しています。
提言1:ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成するための各国主導の努力を後押しする
提言2:共有財としての感染症危機対応医薬品等(MCM)へのタイムリーかつ公平なアクセスを促進する包括的なアプローチを取る
提言3:グローバルレベル及び地域レベルにおいて、国家及び非国家アクター間の効果的な協力を保健分野を超えて促進する多層的なグローバルヘルス・ガバナンスを強化する
【英文(原文)】(全文お読みいただく場合には、ランセット誌サイトにて無料アカウントの登録が必要です)
The Lancet. Published: April 04, 2023. DOI: https://doi.org/10.1016/S0140-6736(23)00690-6
【和文(仮訳)】
保健医療システムの強靭性を高めるためのグローバルな連帯の促進:G7広島サミットへの提案
なお、詳細な提言本編はJCIEウェブサイトにて近日公開予定です(公開されましたら、本ページにてお知らせいたします)。