国際共同研究
「ガバナンス(協治)と新しい政策形成のあり方」


グローバリゼーションの進展に伴い、国際・国内社会の諸問題が一層複雑になり「国家」の機能が相対的に低下するなか、民間非営利の政策研究機関やNPO・NGOといったシビル・ソサエティの果たす役割が増大している。シビル・ソサエティの成長に関する研究はいくつか先行するものがあるが、これまで「ガバナンス」との関係において論じられることは極めて少なかった。
当センターでは1997年度より「ガバナンスの課題とシビル・ソサエティの役割」研究プロジェクトを開始し、97年度は「日本におけるガバナンスの課題とシビル・ソサエティの役割」についての共同研究(成果刊行物: 『「官」から「民」へのパワーシフト−誰のための「公益」か』+英文 Deciding the Public Good: Governance and Civil Society in Japan)、98年度は「ガバナンスの課題とシビル・ソサエティの役割:国際比較」および「地球的課題に取り組むシビル・ソサエティの国際協力の可能性と限界」についての共同研究を行ってきた。
これらの成果の一部は、1998年2月のグローバル・シンクネット東京会議においても討議したところである(成果刊行物:『ガバナンスの課題』+英文Globalization, Governance, and Civil Society)。

99年度には、これらを踏まえて、新たに、「政策形成過程における政策助言提供者の役割」に関する研究プロジェクトを開始した。
多くの国において、伝統的に政府官僚が公共政策の立案や提言について中心的な役割を果たしてきたが、政策課題の複雑化と多様化により、コンセンサスの形成や政策調整が困難となり、また、政策立案者にはより専門的な知識や行政横断的な理解力も必要とされるようになってきている。こうしたなかでガバナンスの質的向上を実現するためには、政策形成過程により多様な政策助言が提供されることが重要であり、助言の機能と能力を備えた機関の増強が求められている。
本プロジェクトではこうした認識に基づき、日本、韓国、インド、英国、ドイツ、ポーランド、米国、ブラジルの8カ国におけるAPAO(Alternative Policy Advice Organization 代替的政策助言機関・公共政策助言者)の現状分析と評価が行われた。
研究成果は、Guidance for Governance: Comparing Alternative Sources of Public Policy Adviceとして2000年秋に刊行予定である。

[主査] 
R. Kent Weaverブルッキングス研究所シニア・フェロー
Paul Stares(財)日本国際交流センター研究主幹
[対象国と研究メンバー] 
英国/Diane Stoneウォリック大学助教授
ドイツ/Martin Thunertハンブルグ大学助教授
ポーランド/Robert Sobiechワルシャワ大学社会科学研究所助教授
インド/Kuldeep Mathurジャワハラール・ネルー大学政治学研究センター教授
日本/山本正(財)日本国際交流センター理事長
韓国/牟鍾隣 (Jongryn Mo)延世大学校国際大学院国際研究所所長兼助教授
ブラジル/Amaury de Souza政治・社会・経済研究所シニア・リサーチ・フェロー
米国/Andrew Richウェイク・フォレスト大学助教授

(役職は参加当時のもの・敬称略)


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