活動報告

日本国際交流センター(JCIE)では、1019日に、「外国ルーツ青少年未来創造事業」(SYDRIS)の一環として、国民生活産業・消費者団体連合会(以下、生団連)との共催で、勉強会「外国ルーツ青少年を『人財』として捉えなおす」をオンラインにて開催しました。

 

本勉強会は、JCIEと生団連との連携により実施する外国にルーツをもつ子どもや若者(以下、外国ルーツ青少年)を取り巻く就労・キャリア形成についての課題や、彼らのもつ可能性を顕在化し議論を深めることを目的に実施する「外国ルーツ青少年未来づくり検討会」(以下、検討会)のキックオフ勉強会として実施したものです。勉強会には、生団連の「外国人の受入れに関する委員会」の企業・団体の関係者を中心に13企業・団体から約20名が参加し、各企業・団体が持つ外国ルーツ青少年についての見解や彼()らが持つ可能性について考える時間を持ちました。

 

前半では、毛受敏浩執行理事が登壇し、外国ルーツ青少年とは誰か、SDGsから考える企業と外国ルーツ青少年の関係性等について説明しました。毛受は、日本における外国人の定着化が進み、在留外国人の数は継続的に増えているにも拘わらず、法制度上では、在留外国人を一時的な滞在者としてしか位置付けていないため、外国ルーツ青少年の多くが日本で適切な教育・キャリア支援を得ることができない状況を指摘しました。また、日本の企業においても外国ルーツ青少年の人財としての潜在力が認識されていないことを指摘するとともに、日本に育った異文化の背景を持つ外国ルーツ青少年は、日本人とは異なる経験、価値観、バイタリティ、ネットワークを持っている、企業にとってのイノベーションのカギとなる等、人財としての可能性を述べました。

 

 

 

 

後半では、講演に対する質疑応答とともに、外国ルーツ青少年の可能性を拓く上での企業・地域社会側の問題意識、課題についてディスカッションを行いました。ディスカッションでは、外国ルーツ青少年の義務教育年齢における日本語教育の重要性について言及され、そのための支援リソースが足りない中、子どもたちに日本語を教える日本語講師の育成とプログラム開発が優先的に必要であるとの指摘がありました。また、外国ルーツ青少年の存在への正確な理解、イメージが十分にされていない、現状改善のための具体案がまだ見えていないといった日本の企業、地域社会の課題も議論されました。最後に、JCIEと生団連の共催で実施する検討会が意見・議論を深める場となり具体的な取り組みを提示していく場として機能していくことについて賛同を得て、閉会しました。

 

資料

プログラム

 

 

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