活動報告
「WHOのための新型コロナウイルス感染症対応連帯基金」活動報告
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が明らかになった2020年3月中旬に、WHOの要請を受け米国の国連財団¹が中核となり、WHOの新型コロナウイルス対策を支援するために世界中から民間寄付を受け入れる「WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金」が発足しました。
日本国際交流センター(JCIE)は同年4月に日本の民間寄付を受け入れるパートナー機関として参画し、2022年2月末までの約2年間にわたり、日本の民間の法人や個人から同基金への寄付を受け入れました。集まった寄付は、感染拡大の抑制、感染リスクの軽減、フェイクニュース等の誤情報・偽情報対策、脆弱な人々の保護、死亡率・罹患率の低減、そして新しい新型コロナウィルス対策ツールの公平な利用の促進といった、WHOとそのパートナー²による新型コロナ対応のために使われました。
基金に寄せられた世界全体での寄付金の資金配分状況(2022年3月最終報告)
*¹ 2021年3月14日より、幹事財団は国連財団からWHO財団(WHO Foundation、本部:スイス・ジュネーブ)に変更
*² 寄付の一部は、WHOの同戦略の実施のために必須のパートナーである以下の組織にも、WHOの要請を受けて配分されました。
• UNICEF(国連児童基金):低所得国の脆弱なコミュニティでの感染予防
• CEPI(感染症流行対策イノベーション連合):世界規模でのワクチン開発の調整
• WFP(国連世界食糧計画):医療物資などの輸送
• UNHCR(国連難民高等弁務官事務所):国内避難民と難民への支援
• Africa CDC(アフリカ疾病対策センター):アフリカ各国の感染症対策強化脆弱な立場に置かれている女性・女児への支援を含む)
• UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関):パレスチナ難民コミュニティへの感染対策支援
• WOSM(世界スカウト機構):若者による新型コロナ対策への支援
日本での募金活動:財務報告
2020年3月~2022年1月末までの約2年間で日本国際交流センター(JCIE)を経由して同基金にお寄せいただいた寄付金は下記のとおりです。
【受け入れ寄付金総額】 965,063,180円
【ご寄付をいただいた方々】 ●企業 38企業 952,789,980円
●団体 9団体 2,470,200円
●個人 32名 9,803,000円
【連帯基金への送金額】 927,701,390円
*規定の管理費(初年度4%、第2年度3%)を除く全額を連帯基金に送金
【その他】上記とは別に、JCIEでは、本基金のグローバルなオンラインサイトの和文版の運営支援も行いました。このサイトを通じ、265名の個人からオンラインで総額16,741ドル(約179万円)のご寄付をいただきました。
成果レポート
- 外部評価レポート:UNF-WHO COVID-19 Solidarity Response Fund (SRF) Joint Evaluation (2021) (107ページのレポート「Report」と、2ページのまとめ版「Evaluation brief」が掲載されています)
- 「WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金」(SRF)最終成果報告書 Impact Report(July-December 2021)
- 「WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金」による各期成果レポート(英文)
第1回 Impact Report (March-May, 2020)
第2回 Impact Report (May-May, 2020)
第3回 Impact Report (June-June, 2020)
第4回 Impact Report (July-September, 2020)
第5回 Impact Report (October–December, 2020)
第6回 Impact Report (January–March, 2021)
第7回 Impact Report (April-June30, 2021)
活動内容およびメディア掲載記事
- メディア掲載:執行理事伊藤聡子による「WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金」に関する寄稿が掲載されました(2020年7月)
- ウェブ対談:「グローバルな新型コロナウイルス対策:民間寄付が持つ意義」(2022年7月)
- メディア掲載:朝日新聞GLOBE 「ほころびた世界で」(2020年11月)
- ウェブサイト掲載(Emmary): 「チームシンデレラの新たな気付き、「WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金(連帯基金)」について「日本国際交流センター(JCIE)」さんへ取材! 」(2021年4月)
- メディア掲載:LEON12月号 (2020年11月)
JCIE作成の記事(和文)
- ワクチン・治療薬の開発・分配に関する支援
- 「グローバル研究ロードマップ」による“連帯トライアル”の取り組み
- 2億5,000万人の若者が立ち上がる ―新たなコロナ対策のイニシアチブが始動
- ブルキナファソの新型コロナパンデミック対応への支援
- 感染症の流行拡大につながりうる「インフォデミック」とは(前編)(後編)
- WHO Unity Studiesへの支援
- アフリカ疾病対策センター(CDC)への支援
(上記は、WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金のウェブサイトに掲載されていたものをPDF化したものです)